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2012年6月 6日 (水)

読書日記 ~ 「トッカン」 税の話 国税徴収法 ~

新聞記事をきっかけに、新聞記事
今話題の「トッカン」(高殿円著・ハヤカワ文庫)を読んでみました。

読み物として、とても面白かったです。
井上真央さん主演でドラマ化日テレもされるとのことですね。

私が弁護士になって最も驚いたことの一つに、
税務調査のあまりに強力であることと、
税務徴収のあまりに強固なことがありました。
「国税徴収法」という、この書籍の登場人物をして
「日本最強の法律」と言わしめる法律がなせる技なのですが、
犯罪捜査において警察権力ですら裁判所の令状を取らなければ
できないようなことを、国税当局は、平然とやってのけ、
また、逆に、現場では、~滞納処分の停止~など、
人情味のある温情采配が行われていることの紹介もなされています。

あくどく稼ぎ遊び暮らす脱税犯の隠し財産を、
あっと驚くような手法で差し押さえ、支払わせる手際の良さには、
心から拍手喝さいです。

そして・・・
本当に、仕事に生活に行き詰って納税できない人たちの存在。

企業や個人のバランスシートが痛んできた場合、
私たち弁護士がしてさし上げられることは負債の軽減です。
最もドラスティックな負債整理の手段としては、破産手続があります。
しかし、破産しても、
税金は免責(つまり借金棒引き)の対象外とされているのです。
この本に出てくる、何度も破産を繰り返しながら
赤字経営を続けながら、消費税を滞納し、
健康保険料も払えずに自殺をはかるご夫婦・・・
税務署からの督促に苦しむ町工場は、下町の現実の姿です。

この本で紹介されているような、血の通った国税徴収が行われることを
(行われていることを)切に願います。

Ca3c0214


トッカンを読んだ一週間後、
トッカンがあまりに面白かったので、
続編、トッカンvs勤労商工会を読みました。
こちらもなかなか面白かったです。
税の徴収現場の臨場感は前作同様なのですが、
人間ドラマ的な部分、特に男性社会で生き抜く
女性ドラマとしての部分が秀逸に感じました。

ただ、私などは、
法律部分の詰めに若干の甘さを感じてしまうのですが、
気にするほどのことではないと思います。

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