« イエスマンは良い弁護士か (下) | トップページ | ホテルシェフら、田植えに汗 神戸・押部谷町 - MSN産経ニュース »

2012年6月12日 (火)

「消費者」の対義語は・・・

広辞苑で「消費者」を調べると、
『物資を消費する人。⇔生産者。』
との記載があります。
国語的には、
消費者=ものを消費する人びと。であり、
そして、消費者の対義語は、
ものを生産する人びと(生産者)なのです。

あたりまえじゃないか。
そう思われたあなたは、日本語について
(広辞苑と同じく)常識的な感覚をお持ちです。

しかし、何故か、日本の(一部の)法律専門家の世界では、
「消費者」の対義語は「事業者」だという理解がなされています。

消費者の対義語は何か。
実害がなければどうでも良い言葉遊びなのですが、
「事業者」は「消費者」ではないので保護を与えないという方向に
議論が走っていくと、中小(零細)事業者の保護に欠ける議論になってしまいます。

消費者保護運動の黎明期、
アメリカを中心に大企業が大工場で製品を大量に生産する、
大量生産大量消費時代が背景にありました。
大企業が大工場で製造した製品を、購入し消費する他ない
弱き立場の「消費者」を保護する運動が巻き起こったのです。
若き弁護士ラルフネーダーが、ゼネラルモーターズの
欠陥自動車問題に取り組んだことは有名です。

この歴史からも、消費者運動の黎明期においても、
「消費者」の対義語は、「生産者」だったのではないでしょうか。

事業者を消費者に対置する方々のお考えとして、
あるいは、
農業生産者を消費者と対立関係に立たせない。
そういった配慮があったのかも知れません。

しかし、消費者並みの保護が必要な事業者はたくさん居られます。
お店屋さん、職人さん、町工場・・・
中小零細事業者の存在が忘れられることがあってはならない。
私は、そう思うのです。

_______________________________________________________________

上のブログを読んだある(優秀な)法律家から、
私の意見は「消費者」の対抗概念を「生産者」とする法改正をせよと言うことか?
とのご質問を頂きました。なるほど。それもひとつのあり方かもしれません。
ただ、私がこのブログで申し上げたかった主な意図とは異なります。
私は、「消費者」の対義語が「事業者」であることが当然であるかの様な、
そして中小零細事業者が詐欺まがい商法から保護されないことは、
「事業者」であり「消費者」ではない以上当然(あるいはやむを得ない)とする様な、
一部の法律家の方々の思考の大前提~消費者・事業者2分論~が、
それほど確固たるものとは思われない。
そのことを指摘させて頂き、
更なる議論への一助となればと言うものです。

立法論的なこと、具体案は、また、別の機会に…。

|

« イエスマンは良い弁護士か (下) | トップページ | ホテルシェフら、田植えに汗 神戸・押部谷町 - MSN産経ニュース »

弁護士・法律」カテゴリの記事

消費者とは?」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/89445/54942945

この記事へのトラックバック一覧です: 「消費者」の対義語は・・・:

« イエスマンは良い弁護士か (下) | トップページ | ホテルシェフら、田植えに汗 神戸・押部谷町 - MSN産経ニュース »