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2012年6月26日 (火)

企業のリスクマネジメント~逆らえない危うさ~

トップの思いつきやアイデアに対して、
極めて合理的な理由で、大きな疑問がある。
しかし、それが組織のトップの思いつきだから、
それだけの理由で疑問を呈することができないとしたら・・・。

上司や社長に逆らいにくいのは、ある意味当然です。
何でも逆らわれていては、組織は成り立ちません。
しかし、トップに物言えぬ傾向が顕著なとき、
その組織は危険な方向に突進しているかもしれないのです。
全く間違いを犯さない人間などいません。
トップのアイデアに疑問を呈することすら出来なくなった組織は、
他人の視点を取り入れたチェックが働かない、という恐ろしい組織でもあるのです。

会社法の世界で一定以上の規模の企業に「社外」監査役を求めるなどしているのも、
組織の暴走を食い止める役割を期待してのことなのです。
cf.監査役会設置会社(委員会設置会社以外の公開会社である大会社においては
監査役会設置義務、328条1項)には3人以上おくことが必要であり、うち半数以上が
社外監査役でなくてはならない(335条3項)。

社外監査役の様な、制度としての外部からの声が保障されていない組織。
そういった組織の方が、世の中の大半でしょう。
だからこそ、世の大半の企業のトップには、常に虚心坦懐に部下の顔色を読み、
意見がありそうな場合には発言を求めるなどの配慮が必要な場合があるのです。
イエスマンで周囲を固め、物言えぬ組織となったとき。
その組織は、滅びの方向に静かに走っているのかも知れません。

成熟した組織は、自然と同質性の高い人材を求め、
より同一化していく傾向があると言われます。
人材の多様性を確保し、多様な意見が自然と出る工夫。
ダイバーシティ・マネジメントという言葉は、
競争に勝ち抜くため、良い製品を開発するため、
というような文脈で語られがちですが、
組織の意志決定を誤らないために、多様な意見を確保する。
こういった面からの配慮とも言えるのです。

あなたの会社は大丈夫ですか?
そして、私の属する弁護士会は?

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