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2012年7月16日 (月)

恐喝罪と強盗罪をわけるもの~大津中2自殺事件~

大津で起きた痛ましい虐め自殺事件
1週間ほど前に、当時の報道に基づき、
一般論として、刑事責任追及の可能性について書かせて頂きました。
刑事罰の適用は?大津中2自殺事件

しかし、・・・その後も、続々と事実が明るみに出ます。
今朝の各紙紙面 自殺前に10数万円工面か~いじめとの関連捜査

もしこの新聞報道が事実であると仮定(あくまで仮定です)すれば、
被疑者達は、恐喝罪(刑法249条)
「人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。」 
に問われることとなります。

事件の報道の内容からすれば、
恐喝罪ではなく、強盗罪(刑法236条)
「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。」
ではないのか?という疑問も、当然湧き出るところです。
強盗罪の方が恐喝罪より、法定刑も断然重いのです。

この点、強盗罪における「暴行脅迫」は、
「相手の反抗を抑圧するに足る強度のものであることを要する」と
判例実務によって解釈されている点、
この事件では、報道を見る限りでは、
被害者の方の意志が介在しての金品の交付と思われることが
強盗罪適用の妨げになるものと思われます。

ただ、ひとつひとつの暴行脅迫を個別に分析するのではなく、
全体の状況としてこのいじめ事件をみたときに、
強盗罪適用要件としての「反抗を抑圧するに足る暴行脅迫」
が行われたと解釈することは、不可能でしょうか。
慎重な議論があって良いように思われます。

いたずらに厳罰に処することが
良いとばかりは言えないことは、もちろんなのですが。

しかし、何とも、やりきれない事件ですね・・・。
被害者の方のご冥福を心よりお祈り致しますとともに、
ご遺族の皆様方に心よりお悔やみを申し上げたいと思います。

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