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2012年7月 5日 (木)

現場の声が届かない!~滅びる組織とは~

組織の意思決定過程において、
現場の声を吸い上げることがどれだけ大切か。
このブログでも何度か書かせて頂きました。
しかし、硬直した組織においては、往々にして、
これが実現できないのです。
そうです。ゼロ戦より性能が勝る戦闘機が出現したとの
現場からの報告を握りつぶし、
敗戦に突き進んだ日本軍のように。史実に学ぶ

原因は様々です。
立派な組織、歴史ある組織。
様々なことを成し遂げてきた成功体験。
専門性や、高いプライド。

有無を言わせないリーダー、カリスマの存在。
このような強すぎるリーダーの存在が、
現場から声を上げることを阻むことがあります。
JR尼崎事故3社長の刑事公判が、6日に始まります。
最近の報道JR3社長公判を前に(読売) 産経を読むと、法廷では、
当時のJR西日本におけるリーダーシップのありかたが問われることになりそうです。
大惨事に至る前に、何らかの現場の声はあったのではないか。
その現場の声を拾い上げる工夫をしないで、押し殺していたのではないか。
検察官役の指定代理人とすれば、その辺りを浮き彫りにしたいはずです。

また、経営のトップと現場との間に介在する中間者達が、
それまでの居心地の良さを犠牲にしたくなかったり、
縦割り組織の論理など、内輪の論理で、
異なる意見を持つものの参加を阻み、
都合の悪い現場の声をもみ消すこともあります。

公益通報者保護法(平成16年に出来た法律です)は、
一定の要件のもとに、公益通報(例えば、会社の1部門が違法なことをしている、といった通報)
を行った者に不利益を課すことを禁じるという形で、公益通報を保護しています。
この仕組みを、「現場の声を吸い上げる」という意味で、積極的に捉えることが可能です。


公益通報のヘルプラインをどこに置くか。
公益通報者保護法第2条の「労務提供先若しくは労務提供先が
あらかじめ定めた者」を、どうするのかという問題です。

ヘルプラインを総務部に置く。
総務部は組織の中枢です。これは、筋の通った適切な制度設計にも思えます。
また、現実に、総務部を公益通報窓口にしておられる企業も、多数存在します。

しかし、総務部は組織内にある組織の中枢であるからこそ、
公益通報という形の現場の声を、総務部や総務担当役員の所でストップしてしまうリスクがあります。

労働組合、弁護士、弁護士会(因みに大阪弁護士会にもヘルプライン通報窓口があります)・・・。
様々な形があり得るところです。
「信頼」出来る「外部」者。なかなか難しい所ですね。
社外の第三者機関や社外監査役の活躍が求められる所以です。

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