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2012年7月24日 (火)

パワーハラスメントについて~厚労省WGの基準を参考に~

主に異性間の性的嫌がらせであるセクシャル・ハラスメント(セクハラ)とともに、
パワー・ハラスメント(「パワハラ」と略されますね)という考え方が、
最近、急速に言葉としても普及・浸透し、市民権を得た感があります。
しかも、急激に増加しているという報道もあります。パワハラ急増~千葉労働局まとめ

例えば、従業員が自殺なさった後、ご遺族が、
「上司のパワハラが原因だ。」「放置した会社にも責任がある。」
などとして責任追及する or 追及される。
そういったことが、現実にあり得る。そういう時代が到来しているのです。

そうです。パワハラは、職場版のイジメ問題なのです。

しかし、・・・
上司が部下を叱るのは、当然ではないか。
失敗したものを叱責したり、業績を上げるためにハッパをかけることは、
必要だし、認められて然るべきだ。
どこまでなら業務命令として許され、どこからがパワハラなのか。
こういった困惑の声を、実に多くの方からお聴きします。

実は、厚生労働省もこのあたりの実社会の混乱に配慮したのでしょう、
今年の1月30日に、ワーキンググループの報告という形で、
パワーハラスメントの定義と、典型例を取り纏めて公表しています。

厚労省WG報告書

具体的には、この厚労省の報告書では、まず、
パワハラの定義として、
【職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう。】
とし、

次に、職場のパワーハラスメントの行為類型を以下のとおり挙げました。
【類型 具体的行為】
(1)身体的な攻撃(暴行・傷害)
(2)精神的な攻撃(脅迫・暴言等)
(3)人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
(4)過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
(5)過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
(6)個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)

報告書では、
【ただし、職場のパワーハラスメントのすべてを網羅するものではないことに留意する必要がある。】
と注記していますので、注意が必要です。

また、以下のような予防・解決の指針も示しています。

予防するために
 ○トップのメッセージ
 ○ルールを決める
 ○実態を把握する
 ○教育する
 ○周知する

解決するために
 ○相談や解決の場を設置する
 ○再発を防止する

この厚労省WG報告書の示した考え方、基準、具体例に対しては、
まだまだ足りない、とか、やりすぎだ、とか、様々な意見があるところだと思います。

しかし、公的機関が示した一つの考え方として、参考になるものと思いご紹介いたします。

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