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2012年5月6日 - 2012年5月12日の3件の記事

2012年5月 8日 (火)

読書日記~特に裁判の公開、報道の自由に寄せて

この連休、幸徳秋水事件(いわゆる大逆事件)を扱った
田中伸尚氏の著作(岩波書店)を読みました。
戦前、幸徳秋水ら大勢の社会主義者・無政府主義者が
死刑とされたこの事件、歴史上の出来事としては有名です。
近時の研究の進展に伴い、冤罪だと指摘する声が高まっています。
例えば日弁連は昨年会長談話を発表しています。日弁連サイト
この本は、冤罪説に徹底して立つもので、
そこは評価が分かれうるかも知れません。
また、私自身は保守的な人間ですので、
幸徳秋水らとは、思想的にも全く異なります。

ただ、当時も今も、冤罪を生む温床が、
捜査当局による強引な供述の獲得と供述調書にあることなど、
今の時代にも十分通用する教訓を我々に与えてくれます。
特に、私は、
この裁判が、一審制(大審院特別刑事部)であり、
非公開とされ、弁護人側が申請した一切の証人の採用がなされず、
1ヶ月ほどの審理をしただけで20数名に死刑判決を下し、
死刑判決後、1週間ばかりの間に速やかに刑が執行されていることに
戦慄を覚えました(12名は特赦)。
被告人が、弁護人が、何を叫ぼうと、どんなに叫ぼうと、
裁判を非公開とされてしまっては、黙殺することが出来てしまう・・・。
「裁判の公開」ということがどれだけ大切か、歴史が教えてくれています。
無実の人を処罰することを防ぎ、権力の暴走を防ぐ。
国家のため、国民のため、あらゆる人のために必要なことでしょう。
司法関係者、裁判官、検察官、
そしてとりわけ弁護士の職責が重大であることは言うまでもありません。
そして、更に、マスコミ~司法記者達に委ねられた職責は、とても大きいのです。
健全な弁護活動・法廷活動と、批判精神に溢れた健全なジャーナリズムの大切さ。
そんなことを考えさせられました。


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2012年5月 6日 (日)

司法修習生「貸与制」見直しも…民自公が合意(読売新聞報道)

民主、自民、公明の3党は、国が司法修習生に生活資金を貸す「貸与制」に対して与野党に異論があることを踏まえ、政府が現在進めている新たな法曹養成制度の検討の中で、貸与制見直しを含めて1年以内に結論を出す新組織を設置することで合意した。
民主党が今国会に関連法案を提出し、自公両党も賛成して成立する見通しだ。
政府は昨年の臨時国会に、貸与を受けた司法修習生に返済猶予を認める条件として「経済的理由」を盛り込んだ裁判所法改正案を提出し、今国会に継続審議になっている。公明党は貸与制に反対で、国が給料を支給する「給費制」の存続を求める同法改正案の修正案を提出している。
このため、民主党は自公両党に対し、裁判所法改正案に「付帯決議」を盛り込んだ同法改正案の修正案を提案した。閣議決定に基づき、法科大学院の定員や司法試験の見直しなどを含めた法曹養成全体について検討する新組織の設置を盛り込み、この中で貸与制についても検討するという内容で、自公両党も受け入れた。民主党は修正案を今国会に提出する方針だ。
(2012年5月6日12時26分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120506-OYT1T00279.htm

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読書日記~巨大な隣国について~

「ワイルドグラス」中国を揺さぶる庶民の闘い~イアン・ジョンソン~NHK出版
ピューリッツアー賞を受賞作を含むジャーナリズムの傑作です。
当時の中国社会の全体像が、見事に、鮮やかに写し出されています。
平成17(2005)年に、NHK出版から出版されました。

中国社会を巡っては、その経済力、軍事力が問題とされ、
これに対する外交カードとして「人権」「自由」が語られることが多い様に思います。
最近も、「人権活動家」の保護を巡っての米中政府のやり取りを、新聞各紙が報じました。

しかし、私たちが、中国の庶民生活の具体的実情に触れる機会は、決して多くありません。
巨大な隣国、中国での民衆の生活がどのようなものか知っておくことは、
~例えば、中国貿易の話をする際だけでなく、TPPの議論をする際にも、~
我々にとって、とても有意義なことと思うのです。
7年前の著作ですが、あえてご紹介する次第です。

同書出版後7年の間に、中国国内の状況が
少しでも良い方向に変化していることを祈りつつ。

Nhk

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