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2012年2月5日 - 2012年2月11日の5件の記事

2012年2月10日 (金)

食の安全~製造業と日本と弁護士と~

今日はとある食品会社の製造工場を視察させて頂きました。
弁護士としては、食の安全に対する配慮や、労災事故のリスクなど、気になるポイントです。
しかし、実際に工場の中を拝見して、良い意味で驚きの連続が。
清潔に保たれた環境、
ここまでするのかというほどに入念な安全性に対するチェック、
最後は機械任せには出来ないということで、
人の手で、人の目での確認。
日本の製造業というと、自動車や家電製品ばかりをイメージし勝ちです。
しかし、食品関係も、
「食の安全」ということを前面に打ち出せば、
堂々と世界に通用するのではないか。
そういった感を強く抱きました。

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2012年2月 9日 (木)

オーストラリアの新消費者法の研究会を行いました

昨日は、たまたま来阪されていた
シドニー大学のルーク・ノテッジ教授
と、通訳をかって出て下さった帝塚山大学のタン・ミッシェル教授をお招きし、
豪州の新消費者法典についての勉強会を、有志で行いました。

オーストラリアは各州ごとに消費者保護の範囲や規制内容が異なり、
産業界からも、連邦法と各州法とを統合して欲しいという要請があったとのこと。

競争法と消費者法とを統合したという豪州新法は、とても斬新です。
1)非良心的行為の被害を受けたビジネスコンシューマーを保護する規定のほか
2)欺まん的行為(日本法の詐欺よりずいぶん広い概念のようです)を禁じ、
被害を受けたもの(当然に事業者を含むとのこと)を救済する法理
3)提携事業者に共同責任を負わせる規定もあるそうです。
参加者はみな、熱心に質問や討議をしていました。

外国法・比較法の研究は
直ちに日本国内の裁判実務に役立つというものではありませんが、
新鮮な視点をいくつも頂けて、目が開かれた思いです。
賛否は別として、TPPの時代。
オーストラリアは今まで以上に親密な隣国です。
昨日の勉強会の成果を大切にしたいと思います。

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2012年2月 5日 (日)

検察と正義

JR尼崎脱線事故、この惨劇の責任者として経営陣で唯一検察庁が起訴した
元社長に対する神戸地裁無罪判決に対して、
検察庁は、控訴を断念。無罪判決を確定させました。
昨日行われた被害者説明会でも実質的な説明は何もなかった様子で、
遺族の方々、被害者の方々のお気持ちを思うと、言葉がありません。
元々無理筋だったのだなどという言い訳が今になって聞こえてきますが、
そうであれば、起訴すべきではなかったでしょう。
最高検主導での控訴断念、と大きく報じられていますが、
そうであるのであれば、尚更、今後は、あらゆる事件について、
無理な捜査、無理な起訴を慎んで頂きたいと思います。
私自身は刑事弁護の一線から退きましたが、
社会の注目を浴びることのない刑事事件の現場では、
未だに無理な手法が横行していると聞きます。
JRの元社長はやはり特別扱いだった、と皆が思うとき、
日本の社会秩序は崩壊します。
検察庁は、フロッピー改竄事件発覚以降、
蛇行している様に感じます。
日本の社会秩序維持のために、法と秩序の担い手として、
踏ん張ってもらいたいと思います。

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預貯金の相続について

相続が発生した場合、
金融機関(銀行や信用金庫、郵便局、農協などなど)は、
亡くなられた故人の名義の預貯金口座を、原則として凍結し、
相続人全員の連名で署名押印した払戻請求書がなければ、
個別の相続権者さまの払い戻し請求には、任意には応じない。
そういう金融実務が長く行われてきました。
典型的には、払い戻した後になって、
「法定相続分と異なる内容の遺言書が発見された・・・」
「勝手なことをして!話をつけようと思っていたのに!と、他の相続権者から怒鳴り込まれた・・・」
「寄与分が認められたが・・・」
などといったトラブルが生じることを回避するためです。
背景には、相続権者同士がお互い顔の見える存在で、
話合い、判子を押し合うことが比較的容易な社会が前提とされていたように思います。

しかし、日本国憲法、戦後の相続法のもとで、
金融実務の根拠とされた遺産合有説は力を失い、
戦後、最高裁判例は、この点については一貫して遺産共有説に立ちます。
法定相続分に応じて頭割りで分けてしまえ、という訳です。

この間、社会の中での家族、親戚の姿も、大きく変化したように感じられます。
相続権者同士が、必ずしも、円満に話し合えることが当然
という世の中ではなくなりつつあるのかも知れません。

近年、金融機関の相続貯金についての対応も、
少しずつ変化が見られるように感じられます。
それは、上記のような事情によるのではないかと思っています。

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司法改革と日本の伝統

「司法改革」と呼ばれる政策が、現在実施されています。
①法曹人口大増員と②ロー・スクール制度の導入を柱とする司法改革が
アメリカの強い要請を背景に閣議決定されたものであることは、
鳩山法務大臣当時の副大臣が「司法の崩壊」(PHP)で指摘しておられるところです。
司法改革のスローガン~身近で頼りがいある司法~とは?
行政による事前規制から、司法による事後調整の社会へ!~とは?
いったい何だったのでしょうか。
「和を以て貴しと為す。」
日本社会は、従前、立派な、話合いと協調の文化と伝統を持っていました。
宮沢賢治は風の又三郎をして
「訴訟など下らないからやめておけ」と言わしめました。
金儲けのために弁護士がどんどん訴訟を起こす社会。
このような濫訴傾向が既にあらわれているように思います。
司法改革の推進が、日本社会の話合いと協調の文化伝統を
跡形もなくしてしまうのではないか・・・
そんなことになってはならない。
そう強く念じます。

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