カテゴリー「リーストラブル」の11件の記事

2013年3月10日 (日)

裁判例の活用方法~法廷に立つ実務家としての留意点

近時大阪弁護団が獲得したいくつかの裁判例について

リース会社に監督責任ホームページリース初の勝訴判決!

各地の様々な立場の方と、様々な議論をさせて頂きながら思うところがあり、
このブログを書かせて頂きます。

判例には、常に、
          『射程距離やいかに?』
という議論があります。
判決の結論に反対の向きは、
その判決に至った事案の特殊性を強調し、
射程距離を狭く解すべきとの議論を展開するでしょう。
逆の立場からは、逆の立論があるべきであり、
徒に謙抑的である必要はないように思われます。
また、判旨で述べる規範が、
普遍性を持つ一般的なものと理解できるものであれば、
普遍的に妥当領域を探るべきは当然と思われるのです。
例えば
・・・例としては大仰で恐縮ですが・・・
フランス人権宣言や、アメリカ独立宣言を習って、
フランスやアメリカの特殊事情に基づく宣言・・・という歴史的(大人)な解釈とは別に、
人類普遍の原理・理念に、胸を熱くされた思い出を持つ方は多いと思うのです。
法治国家において、
法解釈を宣言した裁判例の持つ意味
~普遍的意義~
を、再度、みなで思い起こしていただければ、と思うのです。
個別具体的事情をもとになされた判示であっても、
いったん判決によって定立された規範は、
普遍的・一般的価値を持つのですから。

すなわち、
法規範とは、        ・・・抽象的&一般的なものです。
裁判例による解釈基準・・・・抽象的&一般的な法規範を補充するものだからです。

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2012年9月 2日 (日)

消費者契約法の「わな」  あるいは、過酷な副作用

提携リーストラブルの救済と予防に向けて、あれこれと動いていて、
私なりに、見えてきたことについて書こうと思います。

「ファイナンス・リース」が、金融秩序の規制をスルーするために発達し、
税務規制、会計規制を上手に乗り切るために発達した制度であることは、
良く知られているところ。

平成期の電話リース被害の爆発は、「通信自由化」という形での「規制緩和」によって、
競争をせざるを得なくなったNTTら通信事業者による競争意識と、
通信手段の多様化により、「ものの値段がわかりにくくなった」ことが
背景にあることも間違いのないところです。
最近流行のいわゆるホームページリースも、インターネットの発達を促す
通信自由化・規制緩和が背景になることは、誰しもが認めるところでしょう。

そこまでは、背景事情としての規制緩和(規制逃れ)のお話です。

では、被害者となった「お店屋さん」「職人さん」「町工場さん」たちを保護するために
提携リースに対する法規制を!と声を上げたときに、
必ずと言って良いほど持ち出されるのが、「消費者事業者2分論」なのです。
~いかに零細でも、たとえ高齢であっても、「事業者」である以上、
消費者に類するような保護を与えることは出来ない、との理屈です~
被害救済訴訟で、業者側が必ず主張される
「事業者間取引なのだから対等だ」「契約書に判子を押したではないか」等々のご主張も、
要は、如何に零細であっても事業を営む限りは、騙される方が悪いのだ。そういう議論です。
そして、「消費者事業者2分論」を規定した「消費者契約法」が、
規制緩和論の流れの中で制定されたことは既にこのブログでもご紹介しました。

人間を2つにわけてしまい、「消費者」を狭く捉え、零細事業者を弱肉強食の世界に落とす。
規制緩和論の目指す世界観は、そんなに貧しいものなのでしょうか。

近年盛んに行われてきた規制緩和の議論・・・
政府で行われてきた規制改革会議は、平成22年3月31日をもって終了しています。
内閣府、規制改革会議
内閣府の行政刷新会議
内閣府 行政刷新会議HP
が議論を引き継ぐ形を取っているようです。

この、大本、源流の部分がどのような仕組みで動いているのか。
注目して行きたいと思います。

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2012年7月30日 (月)

提携リース被害受付窓口のご案内

下のファイルをダウンロードして頂き、
加納雄二法律事務所(弁護団受付窓口)
に、お電話(06-6311-6177)の上、FAXをお送り下さい。

事案により、受任の可否の判断に時間を要したり、
また、お引き受けできない場合もあります。
また、遠隔地からのご相談につきましては、
近隣の弁護士や弁護士会をご紹介させて頂くに
止めざるを得ない場合もありますので、
予め、ご了承下さい。

「leasesoudanhyou.doc」をダウンロード

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2012年6月 9日 (土)

私の意見:民法改正に向けて~人間は2つに分けられない~

現在、我が国の「民法」の改正について、
法務省・法制審議会で議論がされています。
今日は、近弁連・大阪弁護士会から世に出した書籍
(私は出版事務局長をさせて頂きました)
中小事業者の保護と消費者法(民事法研究会)書籍のご紹介
が民法改正のあり方に影響を及ぼす内容だと言うことで、
ある場所でお話をさせて頂きました。

上記書籍で取り上げた被害者達は、
みな、純然たる「消費者」ではありません。
個人事業主であったり、地主であったり、
フランチャイズ店の経営者であったりします。
ところが、民法改正の議論の一部に、
民法の中に、人間を「消費者」と「事業者」と2つに区別してしまう規定を
盛り込もうと言わんばかりの議論があるようなのです。
提携リーストラブルの被害者は、中小事業者ばかりです。
民法改正が「消費者」「事業者」完全2分論で行われてしまえば、・・・。

日本社会のかなりの割合の人達が、中小事業者です。
このような視点が見落とされることの無いよう、切に願います。

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2012年3月19日 (月)

お店屋さん・町工場を悪質商法からまもるには・・・

あまり知られていないことですが、
お店やさんや家族経営の町工場は、
現在の日本法における「消費者」ではないとされ、
消費者保護法制の枠外に置かれてしまっています。
「消費者保護」なる考えは、
アメリカ型の工業社会「大量生産大量消費」の時代に
大資本から守るべき弱者を切り出す概念としては有効でした。
ただ、現在では、もう、従来型の「消費者」の概念だけでは
本当に弱いものを守りきれなくなっています。

先日行ったオーストラリアの新競争消費者法の勉強会では、
零細事業者を保護しないで誰を保護するのか?
零細事業者こそが保護されるべき!
と、シドニー大学の教授は仰り、
個人的には大変感歎しました。

行政に、国会に、司法に、ご理解頂くとともに、
われわれ弁護士こそ、よりいっそう深く理解しなければと思っています。

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2012年2月14日 (火)

出版へ~中小事業者の保護と消費者法・契約弱者の救済に向けて~

昨年11月、豪華パネリスト(加藤雅信教授、河上正二教授、金子武嗣弁護士、池本誠司弁護士)
を招いて開催され大好評だった近畿弁護士会連合会第30回シンポジウム第1分科会
中小事業者と消費者法~契約弱者の救済に向けて~が、いよいよ、出版に向けて動き出した様です。
中小事業者、零細事業者を、悪質商法から保護する視点は、
オーストラリア法などでははっきり打ち出されており、比較法的には決して珍しいものではないようです。
私的自治・契約自由という名の下で「強いもの勝ち」が、どこまでもまかり通って良いのでしょうか・・・。
「騙されるやつが悪い」と切り捨てる社会が、皆にとって良い社会なのでしょうか・・・。
暖かくなった頃には書店に並びますように。

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2012年2月 9日 (木)

オーストラリアの新消費者法の研究会を行いました

昨日は、たまたま来阪されていた
シドニー大学のルーク・ノテッジ教授
と、通訳をかって出て下さった帝塚山大学のタン・ミッシェル教授をお招きし、
豪州の新消費者法典についての勉強会を、有志で行いました。

オーストラリアは各州ごとに消費者保護の範囲や規制内容が異なり、
産業界からも、連邦法と各州法とを統合して欲しいという要請があったとのこと。

競争法と消費者法とを統合したという豪州新法は、とても斬新です。
1)非良心的行為の被害を受けたビジネスコンシューマーを保護する規定のほか
2)欺まん的行為(日本法の詐欺よりずいぶん広い概念のようです)を禁じ、
被害を受けたもの(当然に事業者を含むとのこと)を救済する法理
3)提携事業者に共同責任を負わせる規定もあるそうです。
参加者はみな、熱心に質問や討議をしていました。

外国法・比較法の研究は
直ちに日本国内の裁判実務に役立つというものではありませんが、
新鮮な視点をいくつも頂けて、目が開かれた思いです。
賛否は別として、TPPの時代。
オーストラリアは今まで以上に親密な隣国です。
昨日の勉強会の成果を大切にしたいと思います。

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2011年12月22日 (木)

ご注意!~小規模事業者が狙われています!

怪しげな権利・債券を売りつける商法など、
消費者をターゲットとする悪質商法の被害が
いっこうに収まらないいっぽうで、
中小零細事業者を狙った悪質商法も
ばっこしていることをご存知でしょうか。
訪問販売の手法で、
「ホームページを無料で作ります」といって
全く不要なソフトウェアを、
総額200万円で売りつけたり(多くはリース契約を組ませます)、
意味も無く多量のセキュリティカメラを、
市場値よりはるかに高い価格で売りつけたりします。
多くがリース契約やクレジット契約を組ませるので、
月々の支払いは数万円であるため、騙されやすい様です。
ご高齢の個人事業主が狙われる傾向があります。
みなさんの周りでも、くれぐれも気をつけてあげて下さい。
そして、おかしいな、と思われたら、
気軽にご相談下さい。

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2011年12月 1日 (木)

悪質商法と経済産業省

提携リースを巡ってのトラブルがあとを断ちません。
リースの仕組みが、悪質商法に利用されている実態があるのです。
そこで、リースを所管する官庁である
経済産業省を訪問し、話し合ってきました。
経済産業省の担当者の方々は、
我々の話~深刻な被害実態~を真剣に聞いて下さいました。
「悪質商法撲滅に対する思いは同じ」とも。
経産省としても、事態を重視しておられるようで、
リース業界への指導を、より徹底して下さる様子です。
今後に期待したいと思います。

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2011年11月20日 (日)

提携リース被害について

提携リース商法とは、リース会社(皆さんがご存知の大企業ばかりです)と業務提携関係に立つ
販売会社が、訪問販売の手法で、中小零細事業者方を訪問し、
不要の商品を、押し売り、騙し売りの手法でリース契約させる悪質商法です。
1人で営んでいる店舗に多機能ビジネスホンを200万円で売りつけたり、
最近では、「ホームページ制作」を売り言葉に、
元値廉価の無意味なソフトウェアを200万円を超える
値段でリースさせたりします。
ファイナンスリース契約は、中途解約出来ない特約がつけられていますから、
被害者が「騙された!」と気付いたときには、後の祭・・・・。
こういった被害が、平成に入ってから増加し、未だに各地で猛威をふるっています。
大阪、京都、東京など、弁護士達が弁護団を結成して被害救済に取り組んでいます。
おかしいと気付かれたら、連絡を頂ければと思います。

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